この攻略法を題材として多くの本が出版されていたり、『ラスベガスをぶっつぶせ』なんて映画が作成されていたりします。そんな攻略法は一体どのようなものなのでしょうか?
カードカウンティングはシンプルな原則を基として成り立っています:ゲーム中に使用されているカードデッキ内に、数字の値が小さいカードよりも、数字の値が大きいカードが多く入っていればいるほど、カジノに対するプレイヤーの優位性は高まります。
この場合においては、カジノに対する長期的優位性を見込むことができます。プレイヤー側が享受する還元率(こうなると利益率)は102%かそれ以上となるのです。反対に、数字の値が小さいカードが多ければ、カジノ側のハウスエッジが高まります。この攻略法では、プレイヤー側に優位性がある場合にはベット額を引き上げ、反対にカジノ側に優位性がある場合にはベット額を引き下げるのです。
『ラスベガスをぶっつぶせ』では、チームの1人1人が別々のテーブルでプレイしていました。あるテーブルでプレイヤー側にとっての統計的優位性が発生したら、そのテーブルに参加して高額ベットを行なうように別のテーブルのプレイヤーに秘密の合図が送られていました。当然ですが、カジノにバレて終わりました。
カードカウンティングの基本的仕組みは下記のようなものです
2から6のカードは+1
A、10、絵札は-1
7から9は0
ですから、場にあるカードをこの法則に基づいて合算した合計値が高いほど、ベット額を引き上げるべきということはご理解いただけるでしょう。同時に、この合計値をカードデッキの数で割ります。一般的に、ブラックジャックは6から8つのデッキでプレイされています。デッキが4つであれば、合計値を4で割ってください。この計算によって「トゥルーカウント」という、あなたの優位性を示す指標が算出できます。合計値が同じでもデッキ数が少なければ、あなたの優位性は高くなります。
トゥルーカウントが1上がるにつれて、ハウスエッジがおよそ0.5%減少します。ですから、トゥルーカウントが2以上である場合は、プレイヤーにとってかなりの優位性が働いていることになります。
ベーシックストラテジーはシュー内のカード数変化に伴ってムーブが変化するものであるということも注意すべきです。例えば、プレイヤー側手札の合計値が15でディーラー側が10であったとして、ベーシックストラテジーに従えばヒットすべきですが、値の大きいカードがシュー内にあると分かっているのであればスタンドすることをおすすめいたします。
エース(A)の数え方が異なるカードカウンティングが他にも存在します。エース(A)はブラックジャックにおいて重要なカードです(エースがなければブラックジャックが成立しませんし、1.5倍の賞金配当もなくなります)。
カードが乱数的計算的に配布されるビデオブラックジャックをプレイするのであればカードカウンティングの意味はありません。簡単に言えば、毎ゲーム新しいデッキでプレイする様なものだからです。ランドカジノやオンラインカジノのライブブラックジャックであれば、カジノに対して優位性を得ることはある程度可能です。
カジノ側による対処法
ですが、カジノ側もカードカウンティングへの対処策を試行錯誤している点にご注意ください。 カードカウンティングは正当な攻略法ではありますが、カジノ側に発見されてしまえば、カジノ側にはゲームを中断させ、将来的にそのプレイヤーを出入り禁止にできる権利があるのです。
カットカードの使用などの方法を用いてカジノ側はカードカウンティングに対処しています。具体的にいえば、8つあるデッキの中から半分のカードのみが使用されるということです。シューの中にカットカードが配置されており、ディーラーに対して、ゲームラウンドが終了次第、カードが再度シャッフルされることを示します。カードカウンティングの恩恵が最も大きくなるのはデッキの最後の方であるため、この方法を用いると、カードカウンティングの利益性を大幅に減少させます。
カジノ側がCSM(シャッフルマシン)を使用すれば、カードカウンティングの意味は失われます。CSMとは、カードを自動的にシャッフルする装置です。つまりは、毎ラウンド終了後に、そのラウンドで使用されたカードはすぐにシャッフルされる様になるのです。シャッフルトラッキング
シャッフルトラッキングとは、比較的人気がなく、プレイヤーが実行するにも、カジノ側がそれを暴くのにも、手間のかかる攻略法です。この攻略法はあなたの視力と記憶力の良さにかかっています。どのカードが配られ、どうシャッフルされているかを見極めることができるのであれば、プレイヤーが優位に立てるのです。原理は簡単です。プレイヤーは特定のカードグループを覚えて、それに点数を振り当て、新規ゲーム開始後にどのカードが出るのかによってムーブを決めるというものです。
前提として、CSMの様な装置でなく、ディーラーが直接シャッフルしている必要があります。ヒューマンエラー的に起こる不徹底なカードシャッフルを利用しているのです。